JGC通訳ボランティアBLOG

2011年5月12日木曜日

【通訳ボランティア活動記録】 Back Number (3)

○陽気なチリ人パイロット、P氏
  石巻専修大学グランドで米国人・台湾人SCスタッフとOがテントを設営していた時のこ
と。フライトジャケットを来た外人が我々に歩み寄ってきた。
  話を聞くと、今回の震災に係る物資・人員輸送・VIPの視察対応等の支援のため、エリ
クソン社が1ヶ月間チャーターして派遣したヘリコプターのパイロットであった。
(※以下、英語でのやり取りだが、Oのイメージが含まれている)
 P「あんたら、どこからきたん?」
 
O「アメリカとか、台湾とか、埼玉とかいろいろ。おっちゃん、ここで何してんの
ん?」
 P「あそこに見える。ヘリコプターのパイロットやねん。チリからきてんけどな。」
 O「あのヘリも、チリから飛ばしてきたん?」
  P「あんたアホやな。そんなんしたら日が暮れるやん。ロシアの大型輸送機で運んでも
ろてん。あんたらの物資や人を孤立地域や離島に運ぶ必要があったら、いつでも言うて
や。俺のヘリやったらな、トン単位の物資、人やったら15人ぐらいは楽勝で運べるさか
いにな。タダやしな。ほな、行くわ、ご機嫌さん。」
  というと、道路を挟んで向かいの仮設ヘリポートから人と物資を満載して颯爽と被災地
へ向け離陸していったP氏であった。
 陽気なP氏との立ち話であったため、英語での会話なのに、なぜだかOには大阪弁で会話
しているような気分だった。
  エリクソン社のみならずホンダや森ビルなどヘリコプターを保有している多くの日本企
業が無料の物資輸送への協力を申し出ている。他方、日本の航空行政側は災害派遣機の飛
行規制緩和の面で追い付いていないとも聞く。
  海外の善意と行政当局との間のコミュニケーションの一助となることも、JGC通訳ボラ
ンティアの重要なミッションであると感じた。

以上 JGC通訳ボランティアOの報告

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